HOME  次へ

西沢森林軌道 京の沢支線 完結編(1)

訪問日 2013/11/03 同行者:モリリさん、ギルさん                      

山梨県西沢森林軌道の最奥部には、本線から分岐した3つの支線があった。
北からアザミ沢、京の沢、本谷に沿った支線群だ。

そのうちの一つ、京の沢支線のプレ廃探をアップしていたが、更新途中で挫折してしまった。ひとえに管理人の根性の無さが原因である。
その後、本調査として2013年10月に訪れたのだが、このときは雨に降られてしまい満足に調査できず引き返した。それから一月後の2013年の11月に再度行ってきた。
その報告を上げるのに3年も過ぎてしまったが、ようやく重い腰を上げてアップする気になったしだいである。

廃探倶楽部員たちは京の沢支線の入り口に立っていた。標高2000m近い高地で11月ともなると、冬のような景色となる。幸いにも晴れて寒さはそれほどではない。
何度も通った京の沢支線。その入り口に立ち今日こそは調査を完結させるぞと気合を入れた。

西沢森林軌道 最深部地図

まず見ていただくのは、今回の調査で判明した京の沢支線の全容である。
車道化された本谷支線に向かう林道から分岐し、京の沢左岸沿いに上流へと向かっている。
京の沢支線も西沢森林軌道の本線の特徴である九十九折れによって高度を稼ぎ、奥へと延びている。
本谷との分岐後に、いきなり4つのヘアピンカーブで一気に高度を稼ぐと、等高線に沿ってゆるやかに進み橋跡や掘割といった見事な遺構を残しながら終点となる。
では、京の沢支線の全容を写真で紹介していこう。


キャプションに「写真x」とあるものは、下記の地図で撮影場所がわかります。
d











秋晴れの軌道跡を行く。
この辺りは完全に車道化されている。
ただ、道路わきに剥がされたレールが残っている。














写真1
ここが京の沢支線の入り口。
笹に埋もれたレールが顔を出している。








写真2
一つ目のヘアピンカーブ。
掘割の中を右に曲がっている。








写真3
右へアピンカーブの横には朽ち果てて
倒壊した小屋。








写真4
奥へと延びる掘割が軌道跡。
手前のレールにポイントが無いのが謎。
ここは上部、下部、平行にレールが敷かれていた。









まずは下部のレールを辿る。
転がっているのは、ウインチの部品だろうか。










写真5


写真6
堰堤にぶち当たってレールは終わっていた。
全国森林鉄道(JTBパブリッシング)によると昭和44年まで運行されていたらしいから、この堰堤ができた後も森林軌道は使われていたことになる。
それとも京の沢支線はその前に廃止になっていたのか?

それにしても、3つ目のカーブにレールが接続されておらず、撤去されていたのが謎である。
上部の軌道はどうやって本線へと繋がっていたのだろうか・・・。
堰堤が作られたから上部に軌道を敷いたのか。堰堤工事の前からあったのか?
今となってはわからない。














写真7
今度は上部の軌道に上がって辿ってみる。
先ほどぶち当たった堰堤をパスする。









結構な高度感。
線路際にあったドラム缶。
空き缶が入っていたからゴミ箱?










崖上の切り通し










軌道は崖沿いを行く。










路盤が崩れて宙に浮くレール。










崖沿いはかなり荒れている。










犬釘発見。









崖っぷちの危険な軌道敷きは終わって、平坦な土地に出た。










お、石垣だ!









写真8
石垣から少し進んだところで橋台があった。
木橋は朽ち果てて落ちていた。










木橋の残骸。
ようやくアップした京の沢支線完結編。
ここから先も次々と新たな発見があった。全く知られていない廃線跡を行くのはワクワクが止まらない。
続きもご期待あれ。

 
 HOME 次へ
inserted by FC2 system