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西沢森林軌道 (2)

訪問日 2011/10/09 同行者:ギルさん、モリリさん                  カメラ:Nikon D90 Panasonic FT1








約2時間を掛けて滝の上展望台へとただり着いた3人は、休憩もそこそこに奥地への廃探を開始した。
この先は今までのように整備された遊歩道ではなく、ボロボロ、ズタズタの廃線跡。
しかし、その危険と引き換えに、次々と遺構があらわれて、我々を奥地へといざなってくれるはずだ。















9:24
歩きだしてすぐに軌道跡はこの有り様。
かろうじて山側に残る足場を進むモリリさん。







軌道が桟橋で渡っていたところは、すっかり崩れていた。
斜面に転がる苔むした丸太が、わずかにその名残をとどめる。
そこには廃止になってからの半世紀近い年月が感じられた。















かつての切り通しの跡に、山から崩れてきた土砂が溜まっている。








この小さな谷は木橋で渡っていたようだ。
木橋は朽ち果て崩れ落ち、今では支えを失ったレールが宙に浮かぶ。
この先、このような光景が何度もデジャヴのように繰り返されるのだ。
気をつけないとレールの下は、この有り様。
うっかり踏み抜くと100m下の谷底まで行きかねない・・・。
かろうじて姿をとどめる木橋。
かつてはこの上を木材を満載したトロッコが下って行った。









朽ち果てる寸前の木橋。
あと何年この姿を保てるだろうか。













脱線防止のレールが内側に取り付けられた急カーブ。
ここ西沢林鉄は上流の伐採地で切り出した木材を台車に積んで、
そこに運材夫と呼ばれる男たちがまたがり、
ブレーキで速度を調節して惰性で下ったのだ。
ブレーキのタイミングを間違えれば、曲がり切れずに谷底に真っ逆さまだ





桟橋が崩れ落ちて下まで丸見えの場所。
ご覧のように落ちれば下まで真っ逆さま。
レポートの終わりの方に実際の運材台車の写真を載せるが、木材を満載した状態でその上にまたがると、目線の高さは3m近い。
その高さで谷底を見下ろしながら、こんな崖っぷちを下って行くなんて、並みの度胸じゃ出来そうもない。
ウハァ〜、この先しょっぱいなぁ〜。 おいおい、これ行くのかよ。
まだ腐ってはなさそうだけどさぁ。















ギルちゃん、しょっぱいとこ通過中。
この先もこんなんばっか。









急峻な沢を渡る。
レールだけがかろうじて踏みとどまっていた。













ようやく軌道跡に陽が差し込んだ。
と同時に、ここは崖っぷちの道から解放されて、ホっと一息つける区間だ。
半世紀近い年月を経てもなお、レール同士を強固に繋ぎとめるジョイント。 ここも、しょっぺ〜!
下手に丸太に命を預けるより、できるだけへつったほうが安全だ。














しかし、西沢林鉄、
しょっぱいところばかりではなく、美味しいところもちゃ〜んとあるのだ!。
9:46 一号隧道に到達!






写真では何度も見ていたが、実際にも相当小さなトンネルだ。
モリリさんが180cmくらいだから、天井まで2.5mくらいだろうか。
岩をくりぬいただけの簡素な素掘りのトンネル。
鉄道の素掘りトンネルというと、30年前に訪れた、立山砂防軌道の短いトンネルを思い出す。



ゆっくりと近づいてみる。
荒々しく岩をくりぬいただけのトンネルだ。
中は左にカーブしている。

トンネルの右には、旧線の跡がある。
このトンネルができる前は、
この岩山を迂回していたわけだ。
こういった線形は秩父の
武州中津川森林鉄道跡でも見かけた。
開業当時は、まだ岩山を掘り抜く削岩機などの道具が無かったのだろう。
トンネル内を行くモリリさん。
相当小さなトンネルだというのが、お分かりになると思う。
トンネル内には、まだスパイクされたままの状態でレールが残っていた。
中ほどで左の壁が崩れている。
しかし、40年も前の素掘りトンネルが、閉塞もせず、
こんなに良好な状態で残っているのは少ないだろう。
壁が剥がれ落ちている。
出口近くからの景色。
木々の緑が美しい。
上流側から振り返って見た第一隧道。








さて、トンネルを調べた後は迂回路の調査・・・、っておい、足元に大穴開いてるし。
ここって桟橋かよ。
ズボッとかならないで良かった〜。















その先は切通しになっていた。









一号隧道を後にしてさらに進もう。
また後で来るからな。
懐かしい! ファンタグレープ350ml缶。
子供時代に飲んだっけ。
落ち葉こそ溜まっているが、まるで現役のような線路だ。
「立つ時は 休んだあとの 火の始末」
この木には碍子が針金でくくりつけてあった。
得体の知れない機械の部品。
おそらく索道用の機械だと思う。









ピカッ〜!
木々の隙間から秋の太陽が差し込む。
ワイヤーが巻かれたまま放置されたウインチ。
もう二度と稼動することはない。








数メートル低くなった場所に平場が出現。
ウインチ等があったところをみると、
ここは切り出した木を
積み込む場所だったのだろう。














平場を右手に見ながら歩くこと数分。
我々の前に、二号隧道が姿を現した。
時刻は10:20
第一隧道から26分掛かっていた。
ついに二号隧道に手の届くところまで来た。
はやる気持ちを抑えながら、落ち着いて進む3人。
荒々しい二号隧道は40年間崩れずに待っていてくれた。

 
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