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中津川林道の廃なもの  

訪問日 2008/05/25 同行者:ギルさん          カメラ:Nikon D70・Panasonic FX01

神庭洞窟探索を終えてから日窒広河原沢軌道へと向かうことにした我々は、国道140号線のループ橋を通り、中津川林道へと車を進めた。
この新道は雁坂トンネル開通に伴って作られたもので、今までの秩父湖沿いを行くのではなく、山の中を抜けていく。そして完成した滝沢ダムを見ながら、ぐるりと回って一気に高度を稼ぐ道だ。

中津川大橋の手前で国道140号線と分かれて中津川林道に入ると、いくつかのトンネルが続く。
その左手には滝沢ダムによって堰き止められた中津川が流れているのだが、そこに一つ目の廃を発見した。

堰き止められた中津川の流れ。
よく見ると崖沿いに舗装された平らな面があるのに気がついた。
すぐに車を停めてチェックする2人。
どうやら中津川林道の旧道のようだ。
奥に見えるコンクリートで固められた台形のものは、ひょっとしてトンネル?!
上流を見ると道らしきものが続いている。
ブル−シートや重機があって、いかにも工事中って感じである。
この道らしきもの、この上で現道と合流していた。
間違いなく旧道だ。
しかし、当然のごとくゲートがあって進入禁止だった。
沈みゆく運命の旧道。2人とも何十年も前の中津川林道を走ったことがあるので、間違いなくここを通って塞がれたトンネルへと抜けている。
中津川林道を進み、もう少しで広河原沢方面への分かれ道というところで、なにやら廃っぽいのを発見。
ここは「女郎もみじ」で有名な旧持桶トンネルへと続く道。
新道が出来たために通行止めの廃道と化した。
旧・持桶トンネル。
まだ廃になって間もないので、綺麗である。
トンネルを抜けて辺りをキョロキョロしていると、持桶トンネルの谷側に回りこむ道らしきものを発見!、早速辿ってみる。
ん? なに覗き込んでるの?

道は非常に狭く、左側はすぐに崖である。
ギルさんの覗きこんでいた所まで行ってみると、道が無かった。
もとは桟橋で繋いでいたようだ。
ここなんか実は知らずに乗っていた
(^^;
下がってみたら張り出した岩!
どうなっているか知らないと乗れるが、知ったら乗れないのだ。
崖っぷちに何かある。
これは電柱跡のようだ。
なぜか新めのワイヤーが置いてあった。

このトンネルを回り込む道であるが、普通に考えると旧・旧道と思われるが、どうだろうか。
旧・旧道とするといつの時代のものなのか。

中津川林道にはかつて森林軌道が通っていた。
一瞬、もしかして軌道跡なのか!とも思ったが、軌道があったのはもっと上流である。ちょっとがっかりだ。
しかし、軌道があった頃には上流で伐採した原木を土場に集めて、そこから下ろしていたはずであるが、この道ではトラックは通れない。とするとそれより古い時代の道? しかし電柱があるとなると比較的最近だし・・・。
謎だ。
さて、さらに上流に向かうと古い橋があった。
写真は上流側から撮影。

車の轍があるが、この道は現在でも釣り人が車で進入しているらしい。
親柱が転がされている。
長井橋と読めた。
橋に残った親柱には「中津川」の文字が読み取れる。
蔓草に絡みつかれ朽ちていく標識。
こうやって時とともに廃と化していく。
中津川林道の廃なものは以上である。
この道は三国峠を経て長野県へと抜ける。そこは日本一の長さを誇る「信濃川」の源流である。
私が通ったのは30年も前のことだが、未舗装の酷い道だったと記憶している。
この後、我々はその道でなく八丁隧道を経て群馬へと抜ける道へと右折し、広河原沢奥に残る「日窒広河原沢軌道」の探索へと向かう。
果たしてレイルを発見することはできるだろうか。

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